相談下手な人が、もっと上手に相談できるようになるために、今日は、「場所」をどう活用するべきかについてお話ししたいと思います。
なるべく同じ場所にいるようにする
相談することが苦手な人は、一人で仕事を進めてしまう傾向が強く、そのために失敗してしまったり、周囲と上手につきあえないことがあります。
仕事の仕上りイメージを上司と共有できていないのに、勝手に共有できていると思い込んでいたり、仕上りイメージを共有する必要があるとさえ思えていないのが、その原因かもしれません。
また、口下手だったり、人と交流するのが得意でない場合には、「もうちょっと相談しなきゃいけない」と自覚はしていても、できていないのではないでしょうか。
こういう場合には、上司やチームメンバーと、なるべく同じ場所で過ごすように心がけてはどうでしょうか。
特に、相談しないとしても、同じ場所で時間を共に過ごしながら仕事をしているだけでも、周囲の様子が少しわかります。また、同様に、周囲の人たちにも、あなたの様子がわかるのです。
自分の仕事をしながら、たまたま隣のデスクに目をやったら、自分の仕事に関連する書類があったり、チームメンバーの雑談の中に、自分の仕事に関する情報が入っていたり、ということがあります。
また、仕事帰りに一緒に飲みに行き、時間をともにすることで、上司の考えていることが理解できるということもあるでしょう。
意識的に情報共有しているわけではないけれど、同じ場所で過ごしていると、自然に情報が共有されるということがあるのです。
働き方を変えようということで、最近は、みなが別々の場所で仕事をするチームが増えています。もちろん、お互いに仕事の目標や仕上りイメージを理解しあい、仕事を進めているのであれば、これで良いのですが、そうでない場合には、少し考える必要があるでしょう。
自分は相談下手だなという自覚がないとしても、仕事の提供先である上司などと上手く理解しあえていないと思ったり、自分の仕事が最近評価されないと思う場合には、場を共有することを意識してみてください。
相談下手のいろいろなタイプ
相談下手な人というのは、自分一人で仕事を進めてしまう人のことです。
いろいろなタイプの相談下手がいるのではないでしょうか。
・頭の回転が早く、自分は分かっているのだけれど、周囲に説明するのが面倒になってしまうタイプ
→ 面倒かもしれないですが、少し努力してみましょう。周囲との交流に時間をとられるのは無駄と思うかもしれませんが、最終的には、かえって効率的かもしれません。また、言葉で上手く表現できなくても、一緒に時間を共有するだけでも、伝わることもたくさんあります。
・プライドが高いので、仕事ができないと思われたくなくて、つい、分かったふりをしてしまうタイプ
→ 上司や周囲の人たちは、見抜いてしまうと思います。今、優秀なプレイヤーでなくとも、努力をしている様子が見えたり、着実に成長を遂げていることが見えると、とても良い評価につながると思いますので、謙虚な気持ちで仕事に臨み、分からないと思ったら、迷わず相談するようにしてください。
・何をすれば良いのかよく分からないのだけれど、どうやって相談すれば良いのかさえ分からず、一人で悩んでしまうタイプ
→ 相談をするためのキーフレーズが必要なのでしょうね。
「どう進めて良いか分からないので、相談させてください」
「誰か、私の仕事について相談できる人を紹介してもらいたいのですが」
など、決まり文句だと思って、言ってみてください。相手にしてもらえないこともあるかもしれないですが、何度か続けているうちに、必ず相談相手がみつかるはずです。遅れれば遅れるほどまずくなりますので、できるだけ早く相談してください。
・「自分は特別」という意識が強く、自分だけが大切で、チームや組織の目標にコミットできていないために、自分勝手に行動してしまうタイプ
→ 自分勝手に仕事をし続けていることを自覚しているはずです。組織の目標にコミットできない場合には、転職や独立に向けて早く行動すべきでしょう。会社からお給料をもらっていますので、今のままでは不誠実な生き方をしていることになります。もしくは、上司や同僚とよく話し合って、仕事の目標について納得できるよう、理解を深める努力をしてください。あなたが歩み寄らないと、周囲との間にどんどん壁ができてしまいます。
・自分勝手に仕事の仕上りイメージを決めてしまい、それが上司の思っているものと異なることに気づけず、相談なしに仕事を進めてしまうタイプ
→ 仕事の仕上りイメージは、自分が確認しに行かなければ、上司がすべて示してくれることはありません。自分に確認する義務があるという自覚を持ちましょう。社内であるから甘えてしまっているのであり、相手がお客様であれば、提供側が仕上りイメージを確認しなくてはいけないのは明らかです。自分は思い込みやすいタイプであることも自覚して、常に、仕事の仕上りイメージを確認する癖をつけましょう。
仕事の提供先の立場に興味を持つ
働くというのは、「はたを楽にする」ことだから、「はた・らく」なのだ、という話を聞いたことがあります。
つまり、仕事というのは、自分のためにしているのではなく、提供先の誰かのためにしているものなのです。その相手は、社外のお客様であることもあれば、社内の誰かのためであることもあります。
自分の仕事の提供先は誰なのかを考え、その相手の立場に興味を持ってみてください。
「相手は、どんな風に提供されれば、楽になるのだろう?」
提供先の人の気持ちが分からなければ、あなたの仕事が良いものになることはないでしょう。それでは、評価もされません。
提供先の人に満足してもらうことは、仕事の基本です。
会社であれば、提供先のお客様に満足してもらえなければ、返品されたり、悪い口コミにつながり、会社自体が存続できません。
もちろん、お客様のほうが悪いということもあるので、この場合には別です。
社内であるならば、自分が一所懸命やったとしても提供先に満足してもらえていないのであれば、努力の方向が間違っているのかもしれません。
努力の方向が間違ってしまうのは、相手の立場を知らない、相手の気持ちを理解できていないからではないでしょうか。
相手がどんな状況で仕事をしているのか、相手は何を大事だと思っているのか、あなたはよくわかっていますか?
相談なしに仕事を進めてしまっているかも、と思ったら、まず、提供先の人たちと同じ場所にいるようにして、相手に興味を持ち、理解するようにしてみましょう。
仕事をすることは、人の役に立つ尊いことだと思います。
あなたの努力が実を結びますように!
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