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2016年1月24日日曜日

マインドマップはなぜ「考える」ことをラクにするのか?

マインドマップ プラクティショナー 1日集中講座
での板書のマインドマップ

マインドマップは頭の中で起きている現象をそのまま「見える化」するようなツールで、今までは頭の中で見えないままに考えてきたことを見ることができるため、考え続けることが非常にラクになります。

何かについて思考をめぐらせる時、ただ頭の中だけで考えていると、最初に考えていたことから、だんだん別のことへと連想が移行していってしまい、「あれ?何を考えていたっけ?」と分からなくなってしまうということがあると思います。

マインドマップをかきながら考えることで、このようなことが無くなります。

考えたことを単にメモしているというだけならば普通のノートでも良いのですが、マインドマップならではの利点がいくつかあります。

今日は、マインドマップがなぜ「考える」ことに有効なのか、についてお話ししたいと思います。

考え続けるためにマインドマップはなぜ便利なのか?


(1) 判断をせずに連想を活かせるために、新たな発想を得やすい

マインドマップのブランチ(枝)の繋がりは関連性を表しています。これは、連想の繋がりであっても構いません。

マインドマップは、普通のノートでは記載しずらい「連想の繋がり」を見える形で残すことができるため、通り過ぎてしまった以前の思考に戻り、再度考えることがしやすくなります。

ですので、マインドマップをかく時は、自分で「これは関係ない」などと判断せず、頭に浮かんだことを浮かんだままに、つまり「連想されたままに」素直に書くと良いでしょう。

この時は、言葉で書いても良いですし、イメージで描いても構いません。

特に、太いブランチのないミニマインドマップというスタイルには、思考の軸がないため、自然な連想を「見える化」するのがとてもラクです。

連想のままに、判断せずに、切り捨てずに書くことにより、ついつい行ってしまいがちな演繹的思考(トップダウン的に最初に思考軸を設けて整理しようとする思考法)から抜け出すことができます。

もともと人間の思考というのは、整理されたものではなく、様々な考えが連想によって生じるものです。

連想に従って書いたミニマインドマップは、最初、整理されておらず混沌としていますが、混沌としているからこそ、新たなアイデアや新たな発見が生まれる可能性が高くなります。

連想に従ったミニマインドマップでは、整理軸を設けた思考では排除してしまうような、一見、関連性が弱いように思える思考の種を拾い上げています。

実は、そういった一見、関連性が弱いように思える思考の種が、面白い、枠を超えた発想の種になるのです。

(2) 全体が見渡せるために、統合的思考が促されやすい

マインドマップはかいて終わりではなく、かき終えたら必ず、俯瞰してみるようにしましょう。

俯瞰して見ることで、部分ごとに考えていた時には分からなかったことが分かることがあります。

これは、さまざまな情報を「統合する」ということが頭の中で行われるからです。

ゲシュタルト心理学の創始者であるケーラーという学者は、「問題解決は全体を見た時に一気に起きる」と考えました。

別々に見ている時には気づかないことが全体を見た時に分かり、本質的な問題発見や、創造的な問題解決に繋がるということがあるのです。

マインドマップはそういった統合的思考を助けるツールと言えるでしょう。

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今日は「考える」ことをラクにするマインドマップの特徴について、2点お話しさせていただきました。

ぜひ、感想やコメントを以下に記入してくださいね。

みなさんとこのブログでお話しできるのを楽しみにしています。


整理軸を設けず連想と関連性のみで作成したミニマインドマップ

整理軸を設けた太いブランチのあるマインドマップ





2016年1月22日金曜日

講演やプレゼンで緊張せずに話をするためには

2015年9月 長野県伊那市で開催された
「国際ロータリー第2600地区 ロータリー青少年指導者養成プログラム RYLA」
の基調講演に塚原美樹がご指名を受けました

最近は、講演よりも研修の仕事のほうが圧倒的に多くなりましたが、10年近く前には、多いときには月に20本くらい講演の仕事をこなしていました。

全国各地の商工会議所などに出かけ、販売戦略などの話をしていました。

私は以前、歌手業をやっていたおかげで、講師業を始めた当初から緊張せずに話ができるほうでしたが、それでも講演前には緊張せずに話せるよう、いろいろと準備はしていました。

講演やプレゼンの前に行うと、緊張せずにスムーズに話ができる効果的なことを、今日はいくつかご紹介します。

緊張せずに話をするための準備事項


(1) 講演やプレゼンの開始前に会場をよく見渡す


会場を見渡し、受講者のみなさんのお顔をよく見ましょう。

広い会場ですと、全員のお顔は見えませんが、前方の10列目くらいまでは見えますよね。

その方々のお顔が見れればいいです。

お一人おひとりに親近感を感じるように、お顔を見ながら暖かい気持ちを持ちます。

「こんなことで緊張がほぐれるの?」と思うかもしれないですが、本当ですよ。

私はライブ歌手をしていた時に、この方法を身につけました。

「私の歌を聞いてくれるんだろうか?」と観客に疑念を持って舞台に立つと、観客も疑念を持ってしまいます。

一方で、「みなさんに美しい音楽を届けたい」と観客に愛情を持って舞台に立つと、観客もこちらに愛情を感じてくれるものです。

舞台の仕事などでは、ショーの終了後、楽屋に立ち寄ってくださったお客様や、ホワイエ(劇場のホール)でのお見送りの際に声をかけてくださるお客様がいらっしゃいました。

みなさん、ニコニコと話しかけてくださいます。

こちらから見ると知らない人です。

けれど、観客のみなさんは私を知っているのですね。

私が愛情を持って舞台に立てば、観客の皆さんも愛情を返してくれます。

なので、講演やプレゼンの前には、会場をよく見渡して、みなさんのお顔を拝見し、愛情を心に秘めて登壇しましょう。

(2) 自分が何かを提供するのではなく、自分は媒体であると考える

話をするのは自分ですが、実は、自分が何かを提供するのではないと考えたほうが上手くいきます。

「自分が何かを提供するのではない」というと、無責任に聞こえるかもしれませんね。

ですが、私たちのプレゼンや講演の内容というのは、「私だけのもの」なのかというと、決してそうではないのではありませんか。

話の内容は自分が作ったとしても、本当は、自分に今までいろいろなことを教えてくれた周囲の人たちの助けがあって生まれたものですし、さらには、世の中を動かしている「大きな流れ」(これをどう表現してよいものか・・・)の中で生まれてきたものであると言うこともできます。

すると、自分はそういった「世の中の流れの中に生まれた自然発生的なメッセージを受け取った媒体」でしかないとも思えます。

こう考えると、とてもラクな気持ちになれます。

身をまかせて、なすがままに、流れのままに、あれば良いのですから。

このことも、私は歌手業の中から学びました。

私の歌は私のものだけれど、本当は「この世界にある音楽という美」を自分という体〜媒体を通して、観客の前に置くだけでいいのだ。

こんな風に考えたとき、肩の力がスッと抜け、素直に音楽に向き合え、みなさんの前で自然体で歌うことができました。

塚原美樹の研修風景

今日はちょっとだけ、講演、プレゼンのコツをお話しました。

よかったら、コメントもください。

みなさんとこのブログでお話できるのを楽しみにしています。

2016年1月21日木曜日

人を雇うこと、マネジメントすることの難しさ



会社経営を始めて今年で12年目。
はじめは会社と言えども、個人事業に毛が生えたようなもので、
会社をサポートしてくれたのは、
同じ目線のパートナーのコンサルタント達でした。

創業4年目くらいから、アシスタントや事務をしてくれる人が必要になり、
常時、人を雇うようになりました。
その頃から、マネジメントということを意識するようになりました。

実は、私はマネジメントが本当に苦手なほうです。
正直なところ、プレイヤーとしての仕事が忙しすぎて、
マネジメントに割く時間が取れません。

また、雇っている人をどのように扱うべきか、
会社を経営してみるまで、経験もなければ、知識もない。
本当にどうして良いのか分からず右往左往です。

経営者と社員、パート、アルバイトでは、
見ているものも、意識も、あまりにも異なり、
経営者としての要望をどう伝えれば良いのか、
また、相手の要望とどう折り合えば良いのか、
本当に悩みました。

言わなきゃならない言いにくいことが、
なかなか言えなかったり。
逆に言い過ぎてしまったり。

こちらが誠意を尽くしても、裏切られるように辞められたり、
経営者からすれば、考えられないような仕事の仕方をする人もいたり、
苦い思い出もたくさんあります。

マネジャーとして、経営者として、
マネジメントにこれほど苦労しつつも、
実は、私の専門分野は「経営」であり、
私は「経営コンサルタント」なのです。

経営関連の賞審査を担当したり、
経営評価や経営診断をしたり、
時には経営者の方々にアドバイスをするわけです。

12年間、マネジメントに苦労し、七転八倒して思うのは、
マネジメントというのは、やはり机上では学べないものですよね。
実際に経験し、苦労して、痛い目を見て、
それで初めて、少しだけ分かってくる。
人を雇った経験のない人には分からないことが、少しだけ分かってくる。

私の現在のコンサルの専門分野は「育成」、つまり人材開発ですが、
人材開発、育成のための最も重要な要素は、
やはり、マネジャーの日々のマネジメントです。

マネジャーの皆さん、経営者の皆さんと、
痛みを分かち合いながら、伴走し、
一緒に考える「ファシリテーター」としてのコンサルタントを目指して
これからも精進していきたいと思います。

2016年1月19日火曜日

英語ができない人のための、洋書フォトリーディング

英語ができなくても洋書から情報を取り出せるフォトリーディング

昨年末から始まった「フォトリーディング スペシャリスト講座」
フォトリーディング集中講座をご受講済みの方のための特別な講座です。

6週連続で毎週1回、夜19:00~21:30、現実の仕事や情報処理の現場をイメージした
フォトリーディング活用の具体的なノウハウを実践しています。

今夜は、その第1回シリーズの5週目。
洋書のフォトリーディングと電子書籍のフォトリーディングを
一気に実践しました。

洋書のフォトリーディングのコツは、
「完璧に分かろうとしないこと」。

これは普通のフォトリーディングと共通点がおおいにあります。

知らない単語などが出てきても、
さらっと全体像をつかみ、あとは推測する。

これで、英語が得意でなくとも、
洋書の中から、様々な情報を拾ってくることが可能です。

図表やそのキャプションに注目したり、
ペーパーバックなら、本の背表紙などに書かれたサマリーや
推薦者の感想を読むというのも、素早く洋書の内容を掴む良い方法です。

私は英語は本当に得意ではないのですが、
それでも、海外の方々と英語でコミュニケーションするのは嫌いではありません。
近くに外人さんがいたら、すぐに話しかけるタイプです。

なぜかと言えば、外国の方とコミュニケーションして世界を広げたいし、
その人たちに興味があるからです。
もちろん、相手の言っていることが分からないことは、しばしばあります。
けれど、「たぶん、こんな話かな〜」という感じでついていく。
信頼関係ができてくれば、だいたいのことは分かるし、
分からなかったら、分からないと言えばいい。
何より大切なのは、相手をもっと知りたいという気持ちです。

洋書のフォトリーディングも似ています。
全部が分からなくても、つかめることはかなりある!
要は、その人に興味があれば、言葉が分からなくても通じ合えるように、
知りたいことがはっきりしていれば、単語が分からなくても
かなり推測ができるし、読む場所も絞ることができる。
絞り込みができてくれば、辞書を使って読むのも一つの方法です。

日本人はかなり長い期間、英語の勉強をしているのに、
洋書を見た途端に、「ムリ、読めない」となってしまう。
これは本当にもったいないことだと思います。

「洋書たいへん!」という気持ちが起きたら、
まず、フォトリーディング!
これで、かなり抵抗感も下がります。

読み方のコツをつかみ、楽な気持ちで取り組めば、
英語ができなくても、洋書を活用できますよ〜。