インタラクティブなファシリテーションで 研修を進めることで納得感が醸成できます |
「研修講師」というと、やはり「教える人」というイメージが、まだ強いのでしょうか。
「研修ファシリテーター」という概念は、まだ社会的に認知されていないのかもしれませんね。
一方で、昨今の研修の内容を見ますと、企業研修などの場面においては、近年、講師がファシリテーター型の進行スタイルで行うもののニーズが増加しているように思います。
これは、知識インプット型の研修よりも、受講者が「腹落ちした」「気づいた」など、その後の業務において行動変容に繋がり、成果に結びつくような研修が求められていることが、一つの理由だと思います。
受講者に「腹落ちした」「気づいた」となってもらうためには、講師側は、単に内容を解説するだけでなく、腹落ちさせるようなプログラムを戦略的に構成し、ファシリテーターとして研修を進行していかなければなりません。
講師側の難しさという点では、知識インプット型研修に比べると、ファシリテーター型研修は遥かに難しくなり、講師の構成力とファシリテーション能力で、研修の仕上がり状態は相当変わってくると思います。
そこで、このブログでも今後、「研修ファシリテーター」のノウハウについて書いていきます。
研修講師はもちろん、営業担当者、マネジャーなどにとっても、役立つノウハウではないかと思いますので、ぜひ、参考にしてくださいね。
質問を怖がるのは、すべてを知っていなくてはと考えるから
講師として登壇し始め、まだ経験が少ない人が思うの
「質問されたらどうしよう」
ということではないでしょうか。
これは、講師だけでなく、新人営業担当者なども同じかと思います。
「質問されるのが怖い」というのは、自分が担当するコンテンツや商品について、自分自身も腹落ちして理解できていないことの裏返しの感情ではないかと思います。
「分からないことを聞かれたらどうしよう」
ということなのですよね。
この問題の解決策ですが、
「分からないです」
と答えてしまうのが一番だと思います。
要は、
「分かったふりをしなくてはならない」
と思っているから辛くなるし、怖くなるのであり、「分からない」と手放してしまえば、何ともないことなのかもしれません。
「そんないいかげんなことで務まるのか」
と思うかもしれませんね。
確かに、事前の準備は必要ですし、コンテンツや商品についてしっかり学習していることは当然のことです。
けれど、万全に準備したつもりであっても、まったく想定していなかった質問が来ることは、必ずあることなのです。
この場合、「すべてを自分が知っていなくてはならない」と考えると、結局は虚勢をはることになります。
虚勢をはればはるほど、相手に見透かされます。
一方で、
「それは考えてみませんでした。いや、分からないです」
と答えると、相手は案外、納得してくれます。
その上で、単純な知識不足の場合には、
「ちょっと次回までに調べてみますね」
と宿題とさせていただきます。
もしくは、調べても分からないようなもの、「考え」を聞かれた場合などには、
「いやあ、これは難しい問題ですね。ううん、考えていませんでした。・・・他の方々はどうお考えになりますか? よろしければ、ちょっとご意見を聞かせていただけないでしょうか。」
のように、自分がすべて回答を出すのでなく、その場にいる人たち全員に問題を共有してもらい、クラス全体、参加メンバー全体でテーマについて考えるというスタイルでファシリテーションをする方法があります。
この方法を取った結果、講師が回答するよりもずっと良い回答が得られることが多々あります。
やはり、一人で考えるより、複数人で考えたほうが、優れた結果が出てくるのです。
講師は「教える」役割でいる時もありますが、「ファシリテーター」という役割になった方が、全員にとっての学習が促進され、役立てることもあるのです。
いかがですか?
こんな風に自分の立ち位置を変えることで、「質問されたらどうしよう」という恐怖心も無くなるのではないでしょうか。
よかったら以下のコメント欄に感想をくださ〜〜い。