アクションラーニング・質問会議の特徴 |
夜3時間×5回で、アクションラーニング 基礎講座 (PSD)を開催しており、昨晩はその2回目でした。
私は2007年から、日本アクションラーニング協会でアクションラーニングを学んでおり、2013年からは、協会の許可を得て、弊社主催でアクションラーニング基礎講座を開催するようになりました。
アクションラーニングは、体験すれば体験するほど面白く、本当に様々な可能性が開けてくる手法であると思います。
現在、日本アクションラーニング協会が展開している手法は、アメリカ人のマイケル・マーコード博士が開発した手法で、一般的には「質問会議」と呼ばれています。
5〜6人程度のチームが50分間の対話をすることで、一つの問題解決を行います。
けれど、単に問題解決をしているだけではなく、実は、現場の問題を解決しながら、チームプロセスの学習を行ってもいるのです。
この質問会議には、ルールとして仕掛けがされており、参加者は「質問をするか、質問に答えるか」しかしてはならず、自ら語ることを禁止されています。
また、質問会議には必ずALコーチ(アクションラーニングコーチ)がファシリテーター役として参加しますが、ALコーチは問題解決、すなわち会議の内容(コンテンツ)には、一切、関わりません。
ALコーチが関わっているのは、会議のプロセスです。
コンテンツとプロセスという概念は、なかなか分かりにくいかもしれませんが、ファシリテーションについての理解を深める際には、この違いの理解は必須です。
ファシリテーターとは「プロセスに関わることででチーム活動を促進する役割である」と定義することができると思います。
ALコーチは、ファシリテーターの一種です。
他のファシリテーター以上に、コンテンツへの関わりが低く、プロセス管理に重きを置いています。つまり、ALコーチはコンテンツには関わらないため、他のファシリテーター以上に問題解決(コンテンツ)には関与しません。
一方で、ALコーチは、チームプロセスが改善されていくのをサポートしています。
チームプロセスとは、チームが何かの仕事をするプロセスということです。
チームプロセスには無意識的にパターンが生まれてきます。
どんな仕事をしても、うまく成し遂げる良いチームもあれば、うまく行かないチームもあるように、そのチームが無意識的に学んできた人間関係やコミュニケーションがパターンとなり、チームの成果を左右しているのです。
ALコーチの一番の役割は、このチームプロセスを良いものにするために、チームに学習をさせる点です。
チーム学習を促進するために、ALコーチは、場を見て、質問を投げかけ、チームでのリフレクションを促します。
簡単に言うと、この図のように、ALコーチが介入し、質問を投げかけることで、チームメンバーは、自分たちのチームの様子を、まるで外から眺めているように俯瞰することが可能になります。
このために、チームメンバーが自ら、自分たちのチームプロセスを振り返ることができるのです。
アクションラーニングの体験を重ねることは、チーム学習を促すファシリテーション力を高めることにもなりますし、プロセス改善を具体的にどのように行うと良いのかについて学ぶことにもなると思います。
他にも、たくさんの使い道があります。
今夜は5回シリーズの3回目。
また、違った話をしたいと思います。
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